超心霊的解釈 おそ松先生ご乱心シリーズ 第1弾
あれは、ある月曜日のことだった。私は当時中学3年生で、クラス担任の先生はバリバリの体育会系の「おそ松先生」(仮名)だった。なお、以下の話は全て真実であり作り話ではない。当時の3年3組の生徒40名が実際に体験した話である。なお、おそ松先生のことは、おそ松と呼び捨てにさせて頂く。
例のごとくおそ松は朝から機嫌が悪かった。朝のホームルームの前に彼はトイレでオロナミンCの空きビンを見つけていた。教室に入ってくるとそれをでんと教卓の上に置き、開口一番こういった。
「これはおまーらが飲んだんじゃー! おまーらしかおらん!」
これにはいつものおそ松の行動に慣れていたはずの私もこのときばかりは面食らったのを覚えている。
詳しく説明しよう。
1.学校の規則では、学内でジュースを飲んではいけないことになっている。が
2.全学年21クラスの内、3年3組の私たちのクラスの誰かが飲んだと言い張っている
3.そのトイレは校舎の外からも中からも出入りする事ができ、土日でも人が来ることがある
4.また、その日は月曜の朝で、しかも登校直後、わざわざオロナミンCをトイレに隠れてそんな短時間に飲むやつなどいない
5.おそ松は、オロナミンCのビンしか持ってなく、だれかが飲んでいるのを見たわけではない
6.確かな事実は1つだけ、おそ松がトイレで空きビンを見つけたということだけであるおそ松はほぼ日課となりつつあった毎日の朝の説教を始めた。
「だれかがちゃんと名乗り出るまで、朝のホームルームは終わらんからな!」
もちろん誰も飲んでいないので、延々と説教ばかりが続く
例のごとく20分ぐらい1限目の開始直前まで説教をした後で、おそ松は衝撃的な言葉を口にした。
「しょうがないのー。これはユーレイが飲んだんじゃ! のう、ユウレイが! お前らが飲んでないんなら、ユーレイが来て飲んだんじゃ。そーじゃろう。おう!」
この一件はおそ松の超人的推理からはじまり、おそ松の超心霊的解釈で幕を閉じた。
この後もおそ松のご乱心は続くのである。