山口県立光高等学校 陸上競技部 3年生

1992 6/1 於 山口維新百年記念公園陸上競技場 

 高校時代、学期始めか終わりの頃にはかならず避難訓練が行われていた。みんな鳴ると知っている非常ベルが鳴り、非常放送が流れる。

 「現在、化学教室付近で火災発生!生徒のみなさんは速やかに避難してください。」

 (今思えばいつも出火場所は化学教室だったような気がする。)この放送の後全員グランドに避難するのだが、その時とんでもないことをやらかした友達がいた。何をしたかというと、避難している途中で非常ベルを押してきたやつがいたのだ。グランドに避難してきたときその友人A君は私にこう言った。

 「おれ非常ベル押してきちゃった。1回やってみたかったんよねー。」A君は少し興奮気味に笑いながら話していた。その後の消防署の人の話、校長の話と続き、発言力学内トップの体育教官が話しはじめた。

 「大変残念なことだが、この訓練中にふざけて非常ベルを押したやつがいる。どの階のどの非常ベルが押され、その廊下を通って避難してきたクラスもわかっている。やったものはあとで体育教官室まで出頭するように。」

 なんと、A君の行動はバレバレだった。A君は観念して出頭した。そして学内行きたくない部屋No.1の体育教官室でこってりと絞られたそうだ。